Philosophy & Mission
理念とミッション
日本は世界でも有数の自然災害多発国であり、災害リスクの軽減は喫緊の課題です。
高度防災工学研究センターは2011年に設立され、現在は土木・建築・情報など多様な分野の研究者が連携し、日々活動しています。センターの理念とミッションは以下のとおりです。
理念
名古屋工業大学高度防災工学研究センターは、自然災害に対して強靭でしなやかな社会を実現するため(レジリエンスの最大化)、平時からの備えと災害発生時の迅速な対応を念頭に、防災・減災に関わる要素技術の研究・開発と共創に基づく地域社会への実装を推進する。また、これらの活動を通じて、社会の価値観や行動様式の変容までも視野に入れた防災文化の創出を目指します。
ミッション
1. 研究基盤の強化と統合要素技術の研究・開発
2. 連携・支援による社会実装への橋渡し
3. 災害対応知の集約と復旧・復興への貢献
防災を科学する
地震や豪雨など自然災害を工学的に分析し、被害の仕組みを解き明かすことで、より安全な社会の実現を目指しています。
Vision
防災・減災を実現する3つの視点
Resilience【回復力:強靭でしなやか】の最大化
1. 災害リスクの低減を3つの視点から実現します
センターは、災害リスクの低減のために、Hazard (外力)、Exposure(暴露)、Vulnerabiliy(施弱性)の視点から、総合的な研究・開発を行います。研究・開発成果を共創に基づき地域に実装します。
災害リスク
Hazard
外力
雨、風、波、水、土砂、高温・寒波等の極端な自然現象のことです Hazard(ハザード、外力)が大きい程、発生頻度は低くなります。また、幾つかのハザードが複合的に発生することがあります。
Exposure
暴露
Hazard(外力)の影響を受ける地域に、人や建物、農地、構造物等がどれだけ分布しているかを示す概念です。影響を受ける範囲に分布しなければ、災害にはなりません。
Vulnerability
脆弱性
災害が起きたときに被害を受けやすい社会や地域の条件。構造物の強さや地域の備え、避難・医療などの対応能力も含まれます。
2. 平時と災害時を両輪とした活動を行います
センターは、平時→災害時→平時という時間軸の中で災害リスクの低減を図る取り組みを行い、災害対応知として集約し、共創に基づき地域に実装します。
平時
① 事前防災
Risk最小化
災害時
② 発災
災害時
③ 応急復旧
Cccapacity最大化
【災害・回復対応能力】
災害時
④ 復旧復興
Build back Better
【より良い復旧】
平時
⑤ 事前防災
Risk最小化
【再度災害防止】
3. 防災文化の創出を目指します
地域と課題を共有し、地域と共に考え、災害対応を実装することにより、持続可能で、自然との共生を図り、強くてしなやかな社会の実現を図ります。また、このような取り組みを通じて防災・減災に関わる価値観や行動様式の変容までを視野に入れた防災文化の創出を目指します。
命を守る研究
人命被害を最小限に抑えるため、構造・地盤・情報の各分野が連携し、実践的な防災技術の研究を進めています。
Activity Cases
防災・減災技術の研究と実装の展開事例
Coral Reef Mitigation
サンゴ礁の津波減災効果
サンゴ礁の将来変化(粗度係数の変化)が津波浸水に与える影響を解析し、被害低減の可能性を探っています。サンゴ礁が持つ「ハザード軽減機能」に着目したグリーンインフラの活用が、災害リスクの低減に寄与することを示した研究例です。
都市縮小と減災的土地利用
近年の都市計画は、災害リスクが高い地区の土地利用を人口縮小に応じて遊水池などのグリーンインフラに転換する方向性を示しています。「ハザード」と「暴露」を小さくし、災害リスクを低減する研究は、気候変動下でより重要な研究の柱となります。
Adaptive Urban Mitigation
Instant House
インスタントハウス
災害時の避難所生活の負担を軽減し、日常にも幅広く活用できる簡易住宅「インスタントハウス」を開発し、被災地へも提供しています。シートと断熱材のみで構成された構造が迅速に快適で丈夫な居住空間を生み出し、発災後の「脆弱性」を低減します。
倒木活用の洪水緩和
渓流等の山間地河道において伐倒した樹木を河道に横倒しにして、洪水時に水を貯め下流への流量低減に寄与します。「ハザード」を軽減し、下流域での災害リスク低減に寄与する実践例です。
Flood Mitigation Logs
Seismic Retrofit Training
耐震促進の技能向上
古い木造住宅の耐震改修促進に向けた建築士・設計士向けのスキルアップサポートの取組「達人塾」を開催しています。この取組では講師の養成やまちづくり連携など幅の広い活動を目指しています。住宅の「脆弱性」に着目した実践例です。
月の輪工の堤防強化
水防工法は堤防を破堤から守る最後の砦です。ここでは、水防工法「月の輪工」を工学的視点から見直し、より効果的な運用方法に繋がる研究を行っています。堤防の「脆弱性」を低減し、市街地を水害から守ります。
Levee Strengthening Study
現場につながる知
机上の理論に留まらず、被災地調査や実証実験を通じて、現場で本当に役立つ知識の創出を大切にしています。
Consortium
東海圏減災研究コンソーシアムとは
東海圏減災研究コンソーシアムは、東海地方における巨大地震や風水害などの大規模自然災害に備えるため、東海地域の大学が連携して減災研究を推進する広域的なネットワークです。
名古屋工業大学高度防災工学研究センターもコンソーシアムの一員として、地域社会の防災力向上と持続可能でレジリエントな地域づくりに貢献しています。
コンソーシアム参加大学 名古屋工業大学 高度防災工学研究センター
岐阜大学 地域減災研究センター
静岡大学 防災総合センター
名古屋大学 減災連携研究センター
豊橋技術科学大学 安全安心地域共創リサーチセンター
三重大学 地域圏防災・減災研究センター
浜松医科大学 地域創成防災人材教育センター
地域とともに
自治体や企業、大学、地域住民と協働し、地域特性を踏まえた防災・減災の仕組みづくりを支援しています。
Message
奨学寄附金のお願い
センターでは、持続的な研究・社会連携活動を推進するため、センター運営を支える奨学寄付金を募集しております。
寄付金は運営経費に充当し、研究の独立性を保持した体制のもと活用いたします。 センターの理念にご賛同いただける皆様のご支援をお願い申し上げます。
名古屋工業大学 > 研究・産官学連携>産官学連携制度> 奨学寄附金
分野横断の連携
建築、土木、情報など多様な専門が集まり、単一分野では解けない防災課題に総合的に挑んでいます。
Contact
高度防災工学研究センターについて
| 住所 | 〒466-8555 |
|---|---|
| 電話 | 052-735-5020 |
| メール | adpecmail@lab-ml.web.nitech.ac.jp |